ポモドーロ・テクニックとは?【タイマー1つで生産性を上げる】

「ポモドーロ・テクニック」をご存知でしょうか?ポモドーロ・テクニックとは、生産性を上げるための仕事術の1つです。今回はポモドーロ・テクニックの効果的な使い方やメリットを説明します。

目次

ポモドーロ・テクニックとは

ポモドーロ・テクニックとは、簡略して説明すると、「集中する時間を決めて生産性を上げるテクニック」です。具体的には集中する時間を25分として、その後5分休憩する、というサイクルを回す手法です。

この30分のサイクルを4回繰り返したら長めの休憩をとります。30分のサイクルですので休憩時間は15分から30分程度が目安です。

最初は25分間集中し続けることが難しいので、集中する時間を20分と短めに設定することもおすすめします。とにかく集中すると決めた時間は作業を必ず続けることが重要です。

ちなみにポモドーロ・テクニックの語源はキッチンタイマーです。以下が詳細となっています。

発案されたのは1990年代初め、発案者はイタリアの起業家で作家のフランチェスコ・シリロです。「ポモドーロ」とはイタリア語で「トマト」のことで、これはシリロが学生時代に愛用していたトマト型のキッチンタイマーから来ています。

https://next.rikunabi.com/journal/20161026_m1/

ポモドーロ・テクニックのメリット

ポモドーロ・テクニックはその手軽さに見合わず、多くのメリットがあります。

集中力が持続する

25分という限られた時間を設定することで、その時間は集中力が続きます。この集中力の持続がポモドーロ・テクニックの最大のメリットです。自身の普段の作業を思い返してみると意外と25分間集中し続けていることは少ないです。

人類最大の発明とも呼ばれる「期限」を設定することによって、集中力が高まるのです。夏休みが終わるギリギリになって宿題をやる時集中力が高まった経験はありませんか?人は期限があることによってパフォーマンスを向上させることができます。

必要なツールが揃えやすい

ポドモーロ・テクニックに必要なツールはタイマーのみです。語源にもあるとおり、キッチンタイマーがあれば簡単に始めることができることができます。

今ではポモドーロ・テクニックのためのタイマーアプリがリリースされているので、普通のタイマーではなくそういった専用のツールを利用するのもおすすめです。

タスク管理やスケジュール管理のツールは有料のものが多かったりする中で、ポモドーロ・テクニックはタイマーだけなので、比較的始めやすい仕事術です。

休憩を定期的にとれる

人間が最大限集中できる時間は約8秒とも言われ、長時間集中し続けることはできません。著書「AI分析でわかったトップ5%社員の習慣」にもありますが、優秀な人材は休憩を適切にとります。

長時間作業を続けた方が効率が良いような気もしますが、人間本来の仕組みとして休憩を挟んだ方が集中力が長続きするのです。

ポドモーロ・テクニックでは25分おきに5分間の休憩を強制的にとることができることがメリットと言えます。

生産性を把握できる

ポモドーロ・テクニックは25分間という限られた時間を何セットも繰り返す手法です。そのため、1回目のインターバル、2回目のインターバルで何の作業をしたかを的確に把握することができます。

また、実施した作業に対して進捗を確認することで25分あたりで自身が進めることのできる作業量を把握することができます。

このように生産性を把握することで以下のメリットがあります。

  • 適切な作業スケジュールを組み立てられるようになる
  • タスクのキャパオーバーを避けることができる
  • 自身の得意、苦手作業がわかる

1つの作業に対しての生産性を把握することで、全体像を見たときにその全体スケジュールの妥当性が判断できるようになります。そうすることで適切なスケジュールを組み立てることができます。

2つめの「キャパオーバーを避けることができる」というのも同様に、自身が作業に対してどれだけ時間がかかるのかを把握しているので、上司に仕事を振られた際にその期日以内に終わらせることができるかが判断することができるようになります。

最後に得意作業と苦手作業がわかるようになります。得意作業と苦手作業を理解することで、得意はさらに伸ばし、苦手は克服するように努力することができます。

また、苦手な作業に対しては生産性の観点で見れば他人に任せてしまうのも1つの手法です。自身が得意、他人が得意な作業を切り分けて、適切にタスクを割り当てることで組織全体の生産性を高めることができます。

ポモドーロ・テクニックの3つのコツ

ポドモーロ・テクニックには効果的に実施するためのコツがあります。ここではその3つについて説明します。

必ず休憩する

上で述べたように、適切に休憩を取ることで集中力を持続させることができます。ちょっと調子いいから少し長めにやる、予定より長めに休憩するといったルーティンを崩すようなことはしないことがポモドーロ・テクニックのコツです。

25分の間のマルチタスクを避ける

25分という限られた時間の中でマルチタスクを行うことは避けましょう。マルチタスクとは、複数の作業をパラレルで進めることです。

マルチタスクを行っている人は、シングルタスクを行っている人よりも生産性が低いとも言われており、実際はタスクとタスクの間を行き来しているに過ぎないという研究もあります。そのため、基本的に25分間の間はシングルタスクに努め、1サイクルに1タスクを徹底しましょう。

マルチタスクにならないためにはタスク管理をする必要があります。タスク管理の方法については以下の記事で紹介しているので、そちらも併せてお読みください。

休憩中のルーティンを作る

休憩中に行うことをルーティン化しましょう。そうすることによって、頭が今は休憩中で、休憩が終わったらまた集中する、という好循環を生み出すことができます。

ルーティンの例としては

  • 飲み物を取りに行く
  • ストレッチをする
  • 同僚、会社の仲間と雑談する

といったことをおすすめします。中でも雑談をすることはおすすめです。雑談というと、仕事の生産性が落ちるのでは?と思う人もいるかもしれませんが、優秀な人材は適切なタイミングで人と雑談しています。

仕事だけ行っている場合、人と仕事以外の話をする機会がありません。職場の雰囲気をよくする、1日の中で笑顔になる回数を増やす、人と話す機会を増やすことは、自身の精神状態を向上させ、仕事にも良い影響を与えると言われています。

上でも挙げさせていただきましたが、著書「AI分析でわかったトップ5%社員の習慣」においても、優秀な人材は笑顔の割合が他の95%の社員より多かったり、人と話すことが多いため自席にいる時間が短かったりします。

ポモドーロ・テクニックの注意点

ポモドーロ・テクニックにはいくつかの注意点があります。手軽な手法だからこそ、下記を注意して実践しましょう。

休憩中にネットサーフィンをしない

5分の休憩中にネットサーフィンをすることは禁止です。というのも、ネットはうまくできており、5分のネットサーフィンで終わることの方が少ないからです。1つの記事を読んだら次の記事を読んでしまったり、あっという間に5分経ってしまいます。

また、ネットサーフィンの途中で休憩を終わらせたとしても、中途半端に終わってしまい、後続のタスクに対する集中力に悪影響を及ぼしかねません。

ネットサーフィンだけでなく、SNSにもこれは当てはまります。InstagramやTikTokなど、最近では多くのSNSが発達してきましたが、特に動画コンテンツは次から次へと動画が流れてきて、止めるタイミングを見失いがちです。

Twitterを少し見る程度であれば問題ないかと思いますが、後続のタスクに対する集中力を考えると、ネットサーフィンやSNSは避けた方が無難でしょう。

タスクを細分化する

タスクを細分化せずに作業していると、明らかに25分で終わるような作業ではないタスクがあります。その場合は、まずタスクを細分化しましょう。タスクを細分化することに最初の25分を使っても良いくらいタスクを細分化することは重要です。

タスクを細分化せずにやみくもに作業を続けたとしても、それはただ25分測って休憩してを繰り返すだけで、あまり意味がありません。ポモドーロ・テクニックを実施する25分間の中で何をするのかを明確にして作業に取り組みましょう。

ポモドーロ・テクニックのアプリ

上でも説明しましたが、ポモドーロ・テクニックはキッチンタイマーさえあれば実践することができる手軽な仕事術です。しかし、より効率的に行うために専用のアプリを利用することをおすすめしています。本記事でおすすめするポモドーロ・テクニックのアプリは「Be Focused」というアプリです。

このアプリはポモドーロ・テクニックを実践する人の中では有名なアプリで、App Store等で検索をかければすぐにヒットします。このアプリでは、作業時間と休憩時間を自由に設定することが可能で、自分にあった時間でポモドーロ・テクニックを実践することが可能です。

加えて、Be Focusedでは、作業量の記録が可能だったり、ToDo管理まで1つのアプリで行うことができるというリッチな作りになっています。しかし、Be Focusedではポモドーロ・テクニックを実施するためのタイマーとして利用することをおすすめします。なぜなら、タスク管理ツールについてはより使いやすいツールというのがたくさんあるからです。無理にBe Focusedを利用してToDo管理を行う理由はないかなというのが所感です。

「Be Focused Pro」という有料版もリリースされていますが、無料版でも十分です。無料版を使ってみて自身にあっていると感じたら有料版にも手を出してみるのが良いでしょう。

Apple Watchを持っている方は、Apple Watchでの利用をおすすめします。25分のサイクルが終了した段階で、バイブレーションが起動して教えてくれる仕組みがあります。スマートフォンだとデスクの上にあると少し気が散ってしまうため、腕につけているApple Watchで利用することができるのであれば、そちらの方がおすすめです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。ポモドーロ・テクニックとは何か、どのようなメリット、コツ、注意点があるのかについて説明させていただきました。

様々なメリットがあるポモドーロ・テクニックですが、とにかく始めてみることが大切です。試してみて自身に合っていないやり方であればやめればいいですし、合っていたら続ければ良いだけの話です。

少しでも現状をより良くしたいと考えているのであれば、手軽に始めることができるので、今日から始めてみることをおすすめします。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

Liberte Works編集部です。本メディアでは、「自由に働く」をコンセプトに、働き方や仕事術、転職など、仕事に関する情報を発信していきます。
読書の皆様が働く上で少しでも有益な情報を発信できるよう、1記事1記事丁寧に書き上げていきますので、これからもどうぞLiberte Worksを宜しくお願い致します。

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