ビジネスマンにはプレゼンをする機会が多くあります。社内プレゼンに限らず、お客様先でプレゼンを行うこともあるでしょう。その際に緊張や自信のなさから上手く話せなかった経験は誰にでもありますよね。今回はプレゼンを上手く話すコツをご紹介します。
話し方の大前提
まず、あなたがプレゼンの聴講者だとして、どのようなプレゼンを聞きたいですか?プレゼンターの自慢話から始まるプレゼン?プレゼンターの過去から始まるプレゼン?尖った主張のプレゼン?そうではないでしょう。自分が共感できる、自分の為になるようなプレゼンが聞きたくはありませんか?
プレゼンを行う際の大前提として、自分視点ではなく、聴講者に対してどのようなメリットがあるのか、聴講者に共感してもらえるのか、聴講者が喜ぶコンテンツを発信できているのかが重要となります。
上記の大前提をふまえた上で今回はプレゼンのテクニックをお話ししようと思います。
プレゼンで重要なこと5つ
プレゼンを行う上で必要な要素は以下のとおりです。
- 聞き手に共感する
- 物語で話す
- リアクションを見る
- 結論を真ん中を持ってくる
- 具体的な数値と例えを用いる
ここからそれぞれについて詳しく見ていきましょう。
聞き手に共感する
先ほど上で、プレゼンを聞くなら自分が共感できるプレゼンが聞きたいという内容の話をしました。つまり、自分がプレゼンする際も聴講者に共感をしてもらわなければなりません。自分が言ったことに対して共感を得ることは、プレゼンの成功に大きく影響します。
プレゼンのアドバイスで「問いかけ」を行いましょう、という記載をよく目にします。これは、聴講者を飽きさせない為であったり、共感を得るために行う手法です。例えば、朝起きるのが辛い人に対して、「朝起きるのが辛くないですか?」と問いかけを行うことは間違いではないです。問いかけを行わない人に比べれば明らかにプレゼンが上手な人でしょう。
しかし、より聴講者に共感を得てもらう為には聞き手に共感している調子で話すのが良いでしょう。「朝起きるのが辛くないですか?私もそうなんです。今日もアラームを5回はかけました」このような調子で、自分もあなた(聴講者)と同じ悩みを抱えていたんですよ、という内容を「共感する」という話法を使って話すことで、聴講者からも共感を得ることができるのです。
プレゼンというと、自分のことではなく聴講者に対して問いかけを行ってしまいがちですが、それだけではなく、その問いかけに対して自分が共感しましょう。そうすることでプレゼンの場の全員がその話題に対して共感できている空間が出来上がります。
物語で話す
物語で語ることについては、話し方のノウハウでよく取り上げられるテーマです。私たち人間は物語(ストーリー)に惹かれる生き物です。あなたが先日見た映画やドラマ、アニメは全て物語だったと思います。物語があるから話は面白いのです。
逆に物語ではなく、商品の良いことのアピールや他社との比較をつらつらと話されても面白さを見出すことはできません。
昔はモノ消費の時代で、作れば売れる時代でしたが、現在は違います。売りたい商品の物語を語ることで成約率や売れる確率が高くなるのです。商品開発に100回以上試作を重ねた、その結果現在の商品を作ることができた、という話はよく目にしますよね。つまり、売る際にも物語が必要な時代になってきているのです。
それではどのようにして物語を作成すれば良いのでしょうか。物語を作る為にはコツがあります。それは「Before+After+気づき」です。
昔は売れないラーメン屋だった(Before)。だけど、今はミシュランに載るようなラーメン屋になった(After)。決め手はスープを変えたことだった。このようにBeforeとAfterに加えて何が要因だったのか、気づきは何だったのか、という面で見ることができれば、それは物語になります。スープに何があったのか気になりますよね。
物語として語ることによって、聴講者に関心を持ってもらうことができます。
リアクションを確認する
プレゼンで緊張してしまう人へのアドバイスとして「人を見ないで少し斜め上を見てプレゼンしろ」というようなことを言われることがあります。実際編集部の私もこのアドバイスをもらったことがあります。
しかし、プレゼンにおいて聴講者を無視して喋ることは、会話中に人の目を見ないで話しているのと同様になります。人間は視覚情報を大きく頼っています。それなのに聴講者のリアクションを確認しないで話を進めていたら必ず認識相違が生まれてしまったり、伝わりきらない部分があることは明白です。
例えば友達と話していて、友達があまり理解できていなさそうな顔をしていたら例え話を挟んだり、理解の確認をしたりしますよね?プレゼンも同じです。聴講者がうなずいている間は相手も理解してくれていることがわかりますし、逆に額に皺を寄せていたら理解していないか、あまり納得していない状況であることは即座に把握することができます。
欲を言えば聴講者全員を1人1人見ながら話すことがベストと言えますが、緊張しがちな人からしたら難しいと思います。なので、そんな人におすすめしたいのが、仲間を探すことです。
ここで言う仲間というのは、もちろん聴講者のことを指しています。聴講者の中にも、話を頷きながら聞く人もいれば、理解はしているけど特に反応のない人などさまざまです。反応のない人を見ながらプレゼンを続けるのは精神的に負担が大きいため、反応の良い人、頷きが多い人をよく見て話すことで、精神的な負荷を抑えることができます。
結論で挟む
結論は初めに言う。これはビジネスにおいてよく言われる文言です。しかし、結論を初めに言ってしまってはプレゼントしての面白みにかけるため、最後に結論を言った方が良い、という主張もあります。それではどのようにすれば良いのでしょうか。
見出しにもしましたが、結論は挟むことがおすすめです。冒頭に結論を述べ、最後にまた結論を述べる、そうすることで、冒頭の段階で何が大事なのかを意識しながら聴講者はプレゼンを聞くことができ、最後にもう一度結論を述べることで納得することができます。
それでは何を結論で挟むのでしょうか。それは「理由+具体例」もしくは「問題+解決」です。
例えば「背を伸ばしたいのであれば早起きした方が良い」という主張(結論)があったとします。その際に、理由として、成長ホルモンが活発的に分泌されるのは22時〜2時と言われている為です。実際私も幼い頃その時間に睡眠をとっていたことで今は身長が180センチを超えています。という内容があったときに、納得できますよね。
上記が「理由+具体例」です。もう一つの技として「問題+解決」があります。
「夜寝る前にスマホを触らない方が良い」という主張(結論)があったとします。スマホの画面はブルーライトという光を発しており、ブルーライトを寝る前に浴びると、睡眠の質が著しく低下します。そのため、ベッドにはスマホを持ち込まない方が良いでしょう。少し例が雑になってしまいましたが、結論を問題+解決で挟むことも、話し方のコツとしておすすめです。
具体的な数値と例を用いる
コピーライティングやメディア運営している人なら聞いたことがある人が多いかもしれませんが、話には具体的な数字や例を用いることが望ましいです。
本記事のタイトルも「プレゼンを上手く話すには?意識しないと損する5つのこと」として、「5つ」という具体的な数字を用いています。これは生々しい話をすると、数字をタイトルに入れ込んだ方がクリック率が高くなるという研究結果があるためそのようにタイトル付けをしています。
プレゼンも同様で、この商品を使うとかなり痩せます!という売り文句より、この商品を使うと2週間で10kg痩せることができます。という売り文句の方が買いたくなりませんか?それに加えて、テスターさんの実証結果やレビュー等でこれだけ成果を出すことができるという例があるとより買いたくなりますよね。
このような観点を持ちながら、広告サイトをクリックしてみると、具体的な数字であったり、レビュー等で具体例が出ていたりするので、ぜひ見てみてください。きっと発見があります。
プレゼン前の事前準備
ここまでプレゼンを上手く話すコツを5つの面から説明してきました。これは話し方のコツであるため、プレゼン中のコツになります。プレゼンは話し方も重要ですが、事前準備で8割以上決まると言われるほど事前準備が大切です。
各スライドで何を伝えるのか、結論として何を伝えたいのか、そのプレゼンで聴講者にアクションを起こして欲しいのか、理解して欲しいのか、とにかくそのプレゼンについて深掘りしていくことが重要です。
スライドを作成するコツとしては、1スライド1メッセージを心がけましょう。1スライドに2つ以上のメッセージがあると、聴講者はどのメッセージが重要なのか理解しづらくなります。1スライド1分程度の所要時間と考え、時間内に収めるために不要な部分は限りなく削ることが重要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。プレゼンを上手く話すコツを詳しく説明しましたが、最初から上手くできる人はいません。最初は誰でもたどたどしいプレゼンを行って成長していくものです。
しかし、本記事を読んでくださった方は、読んでいない方に比べて必ず成長しています。まずは1つからでいいので、意識してプレゼンすることをおすすめします。AIが発達してきて人がやらなくてもいい仕事はこれからどんどん淘汰されていきます。その上で、人に伝える、人を動かす力を持っているのは人間しかいないと私は考えています。
そのため、プレゼンを上手く話すスキルというのは今後のビジネス人生において大きな力となります。この記事を読んで少しでも参考になれば幸いです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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